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Photo Diary - 運河 更新

週末は嵐のような風が吹き、
残念ながら、紅葉の前に木の葉がたくさん散ってしまった。

「体育の日」の今日はやっと風も止み、朝から枯れ葉掃除。
日差しが強く、顔がひりひりして痛かった。
空は真っ青で、いよいよ秋!です。

 

今日の暦
日の出 5.42 日の入 17.15 月の出 18.23  月の入 7.55 月齢 16.6

2006 10. 9


鳥、鳥、鳥・・・

10月になり、しとしとと秋雨の降る日が続いている。

きのうの朝の事。
目覚めたら、いろいろな鳥の鳴き声が聞こえてきた。
とうとう戻ってきたか、、、と、嬉しくて急いで2階の居間へ上がった。

カワラヒワの雛が5羽、常連のシジュウカラとスズメ、その上めずらしいことに、ずっと見かけなかったメジロまで現れた。
昼過ぎにはヒヨドリも庭を探索に到来。
歓迎していいものやら、、と思いつつ、双眼鏡で動向を観察した。
”やっぱりくちばしが長くて鋭いな。それに目つきも鋭い。毛が荒々しいから雛らしい。
うちに来るなんて、道に迷ったのかな、、、”

秋になり、寒さも近づく頃になると、鳥は餌を求めてやってくる。これから春まで、去年と同じようにえさの買い出しが欠かせない。そんなことを考えて、ワクワクした秋の1日だった。

* 数日前、ロシアに拿捕されていた、北海道根室の船長さんが釈放された。
海域での悲劇とは縁のない、太平洋側の港町で沢山の漁師さん達を見ながら育った
わたしには、実感がわかないものの、他人事ではない事件だった。

 

今日の暦
日の出 5.39 日の入 17.20 月の出 16.16  月の入 2.56 月齢 12.6

2006 10. 5


海を想う

明日から9月。
秋が来た。
東側の窓からは涼しい風が入り、
風に乗った小鳥の声は、いつもよりずっと辺りに響き渡っている。

夏になる少し前、夕刊を読んでいたら、よしもとばなな著『海のふた』(文庫本)が紹介されていた。
西伊豆の港町、そこで生まれ育った女の子が東京の大学を卒業し、今は寂れた町に帰ってかき氷屋を始める、という話である。

わたしの故郷もかつては栄えた港町だった。
夕陽が輝く西伊豆、朝陽が輝くわたしの町、それだけは違っていたけれど、"ばなな"が語る海と町の話には、そうそうとうなずくことが沢山あった。

「お母さん、ばななの本に感激してるの? あれって、20代ぐらいの人の本じゃない?」
という娘の声が聞こえた。
「そうなの? 字がおおきいし、装丁もきれいだし、ばななの文章、とても分かりやすくていいわよ。」

”わたしの町にも、こんな若い人がいたら、、、”
と、恐らく無理と知りながら、ついつい夢を見てしまう、素敵な本でした。

 

今日の暦
日の出 5.12 日の入 18.11 月の出 12.00  月の入 21.40 月齢 7.3

2006 8. 31


寅さん慕情

8月に入ってから、毎土曜夜に「寅さん」シリーズが始まった。
「寅さん」を観ると、わたしはとても機嫌がよくなり、翌朝はぱっちりと目が覚める。

先週も、夕方になるとそわそわし始めた。夕食をさっさと食べ終え、シャワーに入り、寝間着に着替えて準備完了。
「ねー、何時からだったっけ? 9時からよね。」「10時からじゃないの、、」「えー、そんなことないでしょ。だったら終わるの、12時頃になっちゃうじゃない。ほら、新聞に9時からって出てるわよ。」
という具合に、家族まで巻き添えになる始末。
一夜明けた日曜の朝、突然の一声。「江戸川の写真、撮りにいく!」

山田洋次さんのカメラは本当に素晴らしい。
シネマスコープで撮影されたこの夜の映画は、カメラをほとんど動かさず、場面をじっくり見せていた。

青い空、白い雲、川にはたっぷりの水が悠々と流れる。
江戸川は、優しくて、誠実な「寅さん」そのものに思える。
なんども、なんども、繰り返し挑戦したい、かけがえのない風景である。

 

今日の暦
日の出 5.02 日の入 18.28 月の出 ___  月の入 14.47 月齢 23.9

2006 8. 18


Photo Diary - 江戸川停電編 更新

夏になり、カワラヒワが来るようになった。ぴーぴーと鋭い声で立て続けに啼く。

それに加え、2ヶ月前から、ダリアの葉がショウリョウバッタの住処になった。
最初はたった1センチぐらいだったが、毎日葉を食べ続け、とうとう5センチのりっぱなバッタになった。

10ぴきのバッタはそれぞれ住処を分け合い、夏を謳歌している。ダリアに虫がつきやすいということは知っていたが、まさかショウリョウバッタの好物とは知らなかった。

このバッタはとてものろい昆虫で、簡単に手でつまむことができる。虫かごに集めて、どこか遠くの原っぱにでも引っ越してあげようか、と思った事もあったが、そのうちそれもやる気がしなくなった。

まだまだ暑いが、少しすると秋になる。それまでの我慢と、日に2度は見回って、”元気そうね、ダリアおいしい?”と、独り言をつぶやいている。

夏は暑い。
身体もだるい。
だけど、なぜだかおもしろい。

涼しい部屋の窓から外を眺め、夏の空、夏の雲に魅とれる毎日である。

 

今日の暦
日の出 5.01 日の入 18.29 月の出 23.17  月の入 13.43 月齢 22.9

2006 8. 17


メダカの死

今朝、メダカが一匹、死んだ。

3匹のメダカが我が家にやってきたのは、去年の6月初めだった。
大、中、小と大きさがそれぞれ違っていたが、死んだのは中のメダカだった。
えさの時間が来ると、3匹そろって目を左右に動かし、ガラスの向こうで踊っていた。

どうして死んだのだろう?
2日前は35度という暑さだった。たまたまその日の朝、容器を洗い、新しい水を加えて上げた。
そういえば、数日前から、えさの食いつきが悪かった、
そういえば、なんども卵を産み、それをぶらさげて泳いでいた。
卵を生み過ぎたのだろうか?

たった2センチぐらいの、小さな生き物だったが、”動かない”って、本当に悲しい。
明日、食卓から見える庭の片隅に埋めてあげよう。

 

今日の暦
日の出 4.38 日の入 18.56 月の出 22.49  月の入 11.15 月齢 21.5

2006 7. 17


サッカーのWorld Cup は、イタリアが優勝。
7月10日未明、3:00amから行われたイタリア対フランスは、1:1
のまま延長戦。それでも決着がつかず、PKになり、その結果イタリアが勝った。

今朝、イタリアびいきにはたまらない、優勝のニュースが流れた。
夕方からテレビの前に座り込み、録画を観戦。
イタリアを旅行したとき見た、なつかしい顔、顔、顔、、、
ローマではどんな騒ぎだろう、と想像しただけで興奮する。

なんとなく田舎臭い顔の選手達は、おもいおもいの表情で優勝の嬉しさを表していたし、また、それを祝う白い紙吹雪のなんと美しかったこと。

梅雨がつづき、今日も蒸し暑かった。試合を見終わった頃、雲の間から月があらわれ、星も少し見えるようになった。
明日は晴れて、スカッとした天気になりそうです。

 

今日の暦
日の出 4.33  日の入 18.59  月の出 18.39  月の入 2.53 月齢 14.5

2006 7. 10


爽やかな風が吹く、気持ちいい午後。
輝く陽の光に誘われて、ぶらぶらと写真を撮りに出かけた。
足はおのずと近所の病院の空き地に向かう。
日差しが強く、木陰をさがして歩く暑い日になった。

先週末のこと。
花屋に行った帰り、バス停から家への道々、雑草の生えた地面にきれいな琵琶色の実が転がっているのに気がついた。
’これは何の実だろう’と、上を見ると梅の木だった。
春、サンシュユの木の横で、小さな白い花を咲かせるこの老木。枝にはりっぱな青梅をつけていたが、落ちていた実は色が変わっていた。
試しに、1コ拾って匂いを嗅いでみた。うーん、梅のいい香り、、、
形のいいのを3コ持ち帰ったが、手のひらの中でやわらかな感触だった。

週が明け、食卓に置いた梅は香りがきつくなった。香りというより、匂いに変わり、熟すってこういうことね、そろそろ捨てるか、それとも場所を変えるか、、、と迷っている。

売地は数あれど、私たちの周りから空き地はどんどん消えて行きます。
空き地に行くと、体もこころも和むのはどうしてなのでしょうか。
空、地面、木や草花など、自分の辺りにあるすべてのものの中に溶け込んで、その居心地よさは言いようもないほど、素晴らしいものです。
これは、郷愁なのでしょうか。追求はやめようと思っても、どうして?と、やはり考えてしまうのです。

 

今日の暦
日の出 4.25  日の入 19.00  月の出 ___  月の入 12.14 月齢 22.9

2006 6. 19


Roma - Paolo, Taxi Driver 更新

先日、姉から”ふるさと宅急便”が届いた。
中には、夏みかんと、姉が作ったママレード、オレンジピール、パウンドケーキが入っていた。それに加え、自分で摘んで作った新茶まであって、家族でおいしく頂いた。

半発酵させたという新茶は、色も香りも少々変わっていて、中国茶風。これを飲んだら、頭が冴えてきて、その夜はなかなか寝付けなかった。

姉は若い時から料理が上手だった。夜なべ仕事も楽々こなす、働き者。毎年送ってくれる、パウンドケーキとオレンジピールは、年々おいしさが増してきた。
おいしいケーキを食べながら、子供の頃の夏みかんのすっぱさを思い出した。父は醤油をつけて食べていたし、わたしは砂糖をつけて食べていた。
最近はどの果物も、甘いですね、、、

 

今日の暦
日の出 4.25  日の入 18.57  月の出 18.50  月の入 3.20 月齢 14.9

2006 6. 11


Roma - Laboratorio Artigiano 更新

5月18日朝、シジュウカラが雛をつれてやって来た。
親はひまわりの種を必死でつつく。その横で、雛はかすれ声で騒ぎ立て、えさをねだる。
思いっきり大きく口を開け、餌をもらう。

それから10日後、親は餌をやらなくなった。
雛が横で騒いでも、知らぬ振り。突いていた餌をさっとくわえ、飛び去る。
いよいよ雛の独り立ちが始まった。

親鳥は繁殖で痩せこけ、羽根も荒々しくなった。
これからはせっせと食べて、また素敵なさえずりを聴かせて欲しい。

雛の成長は、驚く程早い。
えさを自分で探し、すこしずつ地面の上でつついている。
きのうは爽やかな天気だったが、4羽の雛が一緒に水浴びをしていた。

残念ながら、昨年庭につけた巣箱には入らなかったが、
元気に巣立って飛んできた雛を見て、ほんとうに嬉しかった。

 

今日の暦
日の出 4.27  日の入 18.51  月の出 7.39  月の入 22.41 月齢 3.9

2006 5. 31


お花見

5年目を迎えた我が家のクレマチス・アーマンディー。自分一人で楽しむのはもったいないと、3月中旬、友人、知人にお花見の案内状を出した。

花時の予想というのは難しいもので、お彼岸の頃から1週間ぐらいが見頃、とご案内したものの、今年の春は気温の低い日が多く、なかなか満開にならなかった。
例年、春になるとテレビで桜の開花予想が流れ、なぜだか ’こころ浮き浮き’となる。でも、その予想の陰には大変な苦労があるのを、初めて実感したクレマチスの開花予想だった。

”クレマチスのお花見とは?”と、驚きつつ見に来て下さった友人や、お誘いをしたにもかかわらず、ついつい留守をし、”クレマチスってどこにあるのかしら、どの花かしら、と探したのよ。”と、電話で話してくれた知人。
それに加え、クレマチスを植えてくれた ’暖壇’の若林さんも、”先程お留守だったので、これから伺ってもいいですか?”と、夕刻電話があり、その生長ぶりを嬉しそうに眺めてくれました。

開花し始めてから約3週間。
白い花も少々黄ばみ、花びらも舞うようになりました。
やっと散り始めた近所の桜と交ざり合い、風が吹くと路上で一緒に踊っています。

春。やわらかで、やさしい季節です。

 

今日の暦
日の出 5.19  日の入 18.08  月の出 13.06  月の入 2.45 月齢 9.7

2006 4. 8


枯れ木に花を咲かせましょう・・・

10日前の事。
翁草が花をもった。いよいよ春だ。嬉しさのあまり跪き、花壇を覗き込んだ。

”この木、切ってくれませんか。”という声がした。花壇をほめられた事はあるが、こういう言葉は初めてだった。”枝がツンツンして危なくてしょうがない。子供が自転車に乗ると、目の高さだ。角地だから、、、、”
わたしは座り込んだまま、 ”わかりました、、、”と、なんとも情けない声で返事した。
家に入り、横になって腰を休め、再び外へ。剪定用のハサミで何本か枝を切ったが、気分は落ち込むばかりだった。

”ツンツン”か 、、、
イチョウの木だってツンツンだけど、あれは空に向かって背が高い。
今年で5年になるこの木は、初夏から晩秋まで、紫色の小さな花がたくさん咲き、”素敵ね。”と、通りがかりの人は言ってくれる。もう少し丈があったら良かったのに、、、

数日後の暖かかった日の午後、奥沢の花屋さんへ出かけた。春らしい、可愛い鉢物がたくさん並んでいた。ひとつひとつ眺めながら、ふとこんな事を思いついた。
”花咲か爺さんになろう! ”
早速届けてもらった”ボロニア”という名のピンクの花は、ツンツン枝にとても似合って、まるで桜が咲いたようになった。

春近し。近所を歩けば、どの樹も枝が伸び、葉っぱを広げる時を待っている。

 

今日の暦
日の出 6.12  日の入 17.36  月の出 6.55  月の入 19.05 月齢 1.1

2006 3. 1


雪が降っても・・・

雪の週末は忙しかった。
湿って重い雪の中、シジュウカラはやってきた。いつもより、ずっとたくさん飛んできて、次から次へとひまわりの種をついばんで行った。
ベランダは雪でだんだん白くなり、スリッパは滑りそうで怖かった。傘をさし、手すりにつかまりながら、そろりそろりと餌を足しに通った。

えさを必死につつく姿を眺めながら、なんだか不安になってきた。
”ひまわりの種をやるから、雪でも来るのだろうか。そうでなかったら、ねぐらで雪が止むのをじっと待つのだろうか。”
考えても、答えがでるわけがない。”食べることは、生き物の本能 ” と決め付け、また傘をさし、餌を足しに行った。

夕暮れになり、シジュウカラの姿は消えた。
もう5時近かった。それなのに、カツラの木にスズメが三羽残っていた。羽根をめいっぱい膨らませ、じっとして動かない。雪でぐっしょり濡れたのだろう。ばたばたして飛び立てない。そのうち、一羽、二羽と飛び去り、最後に一羽だけ取り残された。
ところが、生き物の仲間意識は想像以上で、別のが助けにやってきた。ぴーぴーと追い立てるように啼き騒ぎ、無事最後の一羽も帰って行った。

週明けの今日は、寒い北風が吹いた。ひまわりの種がなくなり、寒風の中、近所のスーパーへ買いに行った。たった10分程の外出だったが、なんと寒かったこと。
屋根や道ばたには、まだ雪が残っていたが、青空が広がり、鳥達の動きも落ち着きを取り戻した。

 

今日の暦
日の出 6.47  日の入 16.59  月の出 0.16  月の入 11.00 月齢23.0

2006 1. 23


真っ白な雪を眺め・・・

きのうは一日雪だった。夜寝る頃もまだ降っていた。
けさ、目が覚めると雪は止んでいた。そのうちお日様が出て、外は一面真っ白だった。

1/16付『読売新聞』夕刊に作家、塩野米松(しおの・よねまつ)さんの「もし、雪が真っ黒だったら…」という随筆が載っていた。それを読んでから、わたしは「雪が白い…」ということに、こだわりを感じるようになった。

今年は例年にない豪雪で、塩野さんの住む秋田も4メートルを超えるという。
”町の温泉では、雪との戦いにくたびれた老兵たちが勲章代わりの湿布薬を互いに貼り合っている。もし、雪が真っ黒だったら、人々は恐怖と不安で押しつぶされてしまうだろう。
しかし、たまには青空がのぞき、朝日に輝く雪景色はとても美しい。だから人々はうつむいて無口に春を待つ。”(塩野米松の「豪雪の秋田」より抜粋)

わたしの住む東京も、アスファルトの道路は真っ白な雪で覆い隠された。屋根も樹木も雪を被り、一瞬白黒映画の世界になった。雪が白くて、ほんとうによかった、、、

 

今日の暦
日の出 6.48  日の入 16.58  月の出 ____  月の入 10.33 月齢22.0

2006 1. 22


待つって 楽しい

そろそろ 梅だより
満開のころ 熱海の梅林に行ってみよう

”翔んでる寅次郎 ”を観て
わたしは 桃井かおり
ぼんやりと 遠くを眺め
ふしめがちに 寅さんに語る
あしたは 江戸川沿いを歩いてみよう

腰がよくなったら 
自転車にのって 
ほほに つめたい風  

でも ときどき 何を待つのか わからなくなる 
そんなとき
あさ よる 空を見上げ
じっと待つ

そうしていると 
いっぱい 待ちたいことが 浮かんでくる

 

 

□ 巣箱だより
”巣箱情報”を ”巣箱だより”に改名。巣箱には変化なし。

□ 鳥情報
えさの減り方が増す一方。ひまわりの種500g入りが、週に2袋なくなる。
近所のスーパーの週末3割引きセールは、とても嬉しい。
違った種類の鳥が冬にグループ化することを、”混群”と呼ぶ。我が家では、スズメとシジュウカラがそれらしい。
なぜ、群れを作るのか? 厳しい冬を生き延びるため、お互いの習性(知恵)をまねると言われる。
スズメはヒマワリの種の食べ方がうまくなったし、シジュウカラはスズメの横で水浴びをするほど仲良しになった。

 

今日の暦
日の出 6.51  日の入 16.47  月の出 13.44  月の入 4.08 月齢11.0

2006 1. 11


桜散り、梅はこぼれ、椿は落ちる。

花の生命を細やかに表現した言葉を知ったのは、数年前。
正月用にと ”La Bouqetterie " のご主人から頂戴した白の椿が一輪落ちた。「蕾みばっかりで、多分咲かないと思うけど、お持ち下さい。」と照れくさそうに話していたのを思い出す。

年が明けて3日目の朝。
道路の霜は凍りつき、食卓から見える近所の家の屋根は白かった。

陽が昇るにつれ霜も溶け、久しぶりに花壇の手入れ。 花壇に積もった枯れ葉を取り除くと、土はしっとり湿っていて、手袋をした指先も少し暖かかった。
咲いている花は紫色のパンジーが一輪だけ。草花はどれもしもやけ色で、じっと寒さに耐えている。
去年の春先に植えた翁草が小さな芽を出した。寒さが和らぐ頃、ビロードのような赤い花の、恥ずかしげに下を向いて咲く姿が待ち遠しい。

 巣箱情報

設置時期は12月〜2月と言われている。なるべく早く巣箱の認識を、という欲張りな願いを込めて、2005年12月28日設置。
巣穴は、鳥の本が推奨する方角である、南西に向けた。

" 造園暖壇 " の若林さんの事務所にある巣箱から、2年続けてスズメが巣立ったそうだ。
「シジュウカラに来て欲しかったけど、穴が大き過ぎてスズメが入ったんです。巣箱を買う時は、穴の大きさに気をつけるといいですよ。」と教えて下さった。

巣箱の屋根には、早くも糞がたくさん落ちています。
2006年の新企画、「巣箱情報」をお楽しみに。

2006 1. 3


明けましておめでとうございます。

2006年になって2日目の夜。
駒沢裕城の奏でる ”pedal steel guitar ”の CD、「静かな時」を聴いています。

元日の朝、日の出を見たくて近くの公園へ。ひっそり静まり返った道を歩ながら、新しい年が始まった、となんだか感慨深かった。
公園の広場では、どの人も東の方角を向いていた。わたしも東の空を見上げていた。
でも、残念ながら、今年は朝焼けの空を見ることは出来なかった。

空はどんより曇っていたが、心は透明だった。ちょうど数週間前から始めた、新たな腰の療法に希望を見出したからだ。
空を突き刺すように伸びた、イチョウの木の下を歩きながら、「相当こじらせてしまっているから、完治まで2、3年かかると思いますよ。」 という医者の言葉を思い出した。
一足歩くごと、”医者を信じて、ゆっくりと、、、” と心の中でつぶやくと、凍りつくような寒さも心地よかった。

皆様への年賀状、届きましたか。
昨年まで、" おしゃれ路線 " を歩んできた写真やデザインでしたが、今年は " 力強い路線 " に挑みたいと思っています。年賀状は、初めてその路線で作ってみました。
私には、なかなか難しそうですが、未知の世界が楽しみです。

□ 鳥情報
厳しい寒さの中、シジュウカラ、スズメ、めじろがどんどん増えています。餌やりに忙しい日々です。
昨年の暮れに、巣箱をつけました。一つはシマトネリコの枝に。もう一つは家の壁の隅っこに。
巣箱というのは鳥によって穴の大きさが違うそうです。シジュウカラは直径28ミリ。春、巣を作ってくれたら、と祈っています。

2006 1. 2