旅の楽しみ、それは友人への便り。

滞在3日目。絵はがきを持って、フロントへ。
" 郵便局はどこですか ?"
" Cantalupoにありますよ、ここから15分ぐらいのところです "

郵便局員はイタリア語。絵はがきを見せながら、"Ten. Japon."
手に入れた10枚の切手。
”P ”という文字がsimpleにデザインされたものだった。

Cantalupoは海抜300メートルの丘の上にある。

広場では市が開かれていた。
午前10時、曇り空で気温も低い。買い物客はまだ少なかった。

衣類や日用雑貨の売り手は中国人で、
こんな遠い所にまで、と思いながら横を通り過ぎた。

タマネギを手に取り、説明する八百屋。
品定めの主婦の真剣な眼差し。

アーティチョークも山と積まれ、イタリア人には日常の食べ物らしい。

リンゴ、洋梨、オレンジ、キウイ、レモン、、、
無造作に並べられた果物は、新鮮で、おいしそうだった。

寒い冬が去り、春になった。花屋には花壇用の苗が並ぶ。

主婦の立ち話。
花の事?それとも、世間話?

広場の奥へ歩を進めると、ベンチでくつろぐ男性2人を見かけた。

カメラを指差し、”OK ? "と尋ねる。
ニコッとした表情が返って来る。それでは、と写真を撮らせてもらう。

"OK”って、世界共通語です。

坂道をゆっくり上る。道は狭く、両側には古い建造物が並ぶ。

前方に立派な広場が見えてきた。

正面に教会、その横には傷みの激しい大きな建物。
壁の大理石は黒ずみ、中は閉鎖されていた。

広場の周りを一巡することにした。
傾斜のある道沿いに家が並び、階段が至る所にある。

通路は四角い石が埋め込まれ、きれいに整備されている。

空はどんどん暗くなり、雨が降り出しそうな気配。
教会のある広場に戻り、次の目的地、Roccanticaへの道を地図で辿った。